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肌もカラダも柔らかくなる!「手洗い入浴法」~美髪のための養生のススメ⑩
みなさんは、お風呂で体を洗うときに、何を使っていますか?
「泡立ちがいいナイロンタオルが定番」「肌にいいシルクのタオルがお気に入り」「マッサージ効果のあるブラシを使っている」という人もいれば、なんとなく目に付いたものを買っているだけ、という方もいると思います。
私がおすすめする最高のボディケア用品は「手」です。
筋肉のコリを改善して関節を柔らかく保ち、乾燥してごわつく肌をもちもちの柔らか肌に変えてくれる、そんな「体の手洗い入浴法」をご紹介します。
洗いすぎが肌を固くする理由①~肌の防御反応
まず、肌が固くなる理由を説明します。
お肌のごわつきの原因は角質の肥厚と乾燥。その大きな原因が洗いすぎです。
ひじやひざ、かかとなどは、特に乾燥して固くなりやすい部分です。
ガサガサかかとにストッキングをひっかけて、電線させてしまったり、おしゃれをして出かけたときに、ひじやひざの黒ずみに気が付いたり。長袖やパンツ姿が多くなる冬場は、お手入れに目が届きにくく、いざというときに恥ずかしい思いをすることもありますよね。
でも、軽石を使って分厚い角質を削り落としたり、目の粗いタオルでゴシゴシ洗えば洗うほど、すぐにまた固くなってしまうと思ったことはありませんか?
それは肌の防御機能によるもの。
肌は刺激を受けると、角質をより厚く固くして身を守ろうとします。
特にかかとは毎日の歩行で刺激を受けやすい部分。削れば削るほど、肌には刺激になって、すぐに角質が厚く固くなってしまうのです。
ひじやひざも、圧力や摩擦で固くなりやすい部分です。
ケアをしても治らない場合は、机にひじをついたり、膝立ちをしたり、洋服と擦れたりして、肌を刺激しすぎていないか、普段の生活をチェックしてみましょう。
洗いすぎが肌を固くする理由②~乾燥
ひじ、ひざ、かかとに次いで、肌が乾燥しやすいのがスネです。
秋冬になると、スネ全体が乾燥して粉を吹くのが悩みという方もいらっしゃると思います。
その原因は皮脂の不足。かかとほどではありませんが、スネも皮脂腺が少なく、もともと乾燥しやすい部分です。
肌のごわつきが気になる時には、しっかり洗って角質をきれいに落としたり、スクラブをしたくなりますが、それは逆効果。
もともと少ない皮脂が洗い流されて、肌はむき出しの状態に。
肌を外の刺激から守るバリア機能も失われ、肌荒れはよりひどく、かゆみも出やすくなることも。
体を「手で洗う」メリットとは?
そんな肌トラブルに悩む方におすすめなのが「体の手洗い」。
やり方は、
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石鹸やボディソープをネットや手で泡立てる
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泡をたっぷり手にとって、全身を洗う
これだけです。
肌がごわついているときは、ついつい、力を入れて洗いたくなります。シャリ感のあるナイロンタオルや硬めのブラシで、さっぱり洗い上げ、固くなった角質を落としてから、ボディクリームで守ればいいんじゃない?と思いがちですが、それは間違い。
乾燥して固くなった肌は「できるだけ刺激しないこと」「天然の保湿剤である皮脂を守ってあげること」がいちばんです。
なるべくきめ細かい泡をたっぷりと作って、手でなでるように体を洗ってあげましょう。
1~2週間やってみると、肌が潤いと柔らかさを取り戻してくるはずです。
それでもまだ乾燥する方は、石鹸やボディーソープはしばらくお休みしてみましょう。
お湯に漬かったり、シャワーを当てるだけで、汚れの多くは落ちています。デリケートゾーンやわきの下など、においが気になる場合は、部分的に石鹸を使うようにしましょう。
「体の手洗い」で、体をストレッチする
「体の手洗い」で、体が柔らかくなるというのは、どういうことでしょうか?
体の柔軟性のチェックポイントのひとつが「肩周りの柔軟性」です。
片方の手を下から、逆の手を上から背中に回して、両手で握手ができますか?指先が全く付かず、何センチも開いてしまうのは、肩関節や背中の筋肉が固くなっている証拠です。放っておくと、肩がだんだん動きにくくなって、四十肩・五十肩に発展してしまうことも。
そこで大切なのが毎日のストレッチです。でもなかなか続かないし、どうやったらいいのかも分かりにくいですよね。
そこでおすすめなのが、お風呂での体洗いをストレッチに変えてしまう「体の手洗い」です。
まずは一度、ボディタオルや柄のついたブラシを使わずに、自分の手だけで全身を洗ってみてください。
背中の真ん中が洗えなかったり、足先を洗うために前屈するのが大変だったり。若い頃には思いもつかなかったような、体の固さに気が付くと思います。
はじめは手が届かない場所があっても、「体の手洗い」をしているうちに、だんだんと届く範囲が広くなってきます。
お風呂で温まった体は、ストレッチもしやすいので、一石二鳥です。ぜひお試しください。
「体の手洗い」のマッサージ効果
「体の手洗い」のもう一つのメリットが「マッサージ効果」です。
ボディタオルやブラシで、体を強くこすると肌を傷つけてしまいます。でも、素手ならばその心配もありません。
コリや疲れを感じるところはちょっと強めに圧力をかけ、痛む部位は軽くなでさするように洗うのがおすすめです。
ふくらはぎがむくみやすい方は、足首からひざ、股関節に向かって、なであげるように。
お腹のぜい肉が気になる人は、わきからおへそに向かって、しっかりと圧力を加えながら「体の手洗い」をすると、ダイエットにも役立ちます。
まとめ
手で体を洗うということは、自分の体を自分の手で、すみずみまで触るということです。
「手で体を診る」という感覚で、すみずみまで丁寧に触りながら、体の声を聞き取って、疲れをほぐし、洗い流してあげてください。
きっと、心もほっこり柔らかくなりますよ。
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国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家
鳴海美紀(なるみみき)さん |
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修 |
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