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保湿効果をさらに効果を高めるポイント
全身の乾燥がひどい方は、4.で全身に小さじ1杯程度のオイルを広げましょう。ポイントは体が十分に濡れた状態でオイルを塗ること。オイルが水分を抱き込んで肌はしっとり柔らかに。びっくりするほどよく伸びます。
オイルを伸ばすときには“方向”が鍵。脚は下から上に、腕は指先から肩、鎖骨に向かってという方向を意識すれば、リンパマッサージの効果もプラス。
湯船に出たり入ったりを繰り返す「反復浴」は血行を改善。冷え性対策にも効果的です。
オイルの選び方
オイルの選び方には諸説あります。
私が使っているのは、食用のエクストラバージンオリーブオイル。オリーブオイルは肌の皮脂に近い「オレイン酸」という脂肪酸が多いため、化粧品としても良く使われています。一袋数百円する入浴剤に比べ、圧倒的にリーズナブルという利点もあるのですが、
「肌用のオイルはろ過等の工程を経て、刺激成分を取り除いているから肌用を使うべき」
「エクストラバージンはポリフェノールが多いので、肌を刺激する」
「エクストラバージン以外は、油を搾りきるための薬品が添加されているからよくない」
という方もいます。反対に、
「エクストラバージンオイルは栄養が豊富」
「市販のバスオイルは乳化剤や添加物が多いから嫌」
といった声もあります。
私がエクストラバージンオリーブオイルを使い始めた理由は、家でよく使うオイルだったから。油は時間が経つと酸化・劣化します。料理だけでなくお風呂にも使えれば、早く使い切ることができますよね。使い続けている理由は、何の問題もなく肌の調子がよくなったからです。
大切なのは、自分の肌で試してみることです。オリーブオイル以外には、ホホバオイルやベビーオイルを試してみるのもおすすめです。肌が弱い方は、まずパッチテストを。腕の内側などに使用したいオイルを塗って、24~48時間放置して、赤身やかゆみが出る場合は使用を中止しましょう。他人にいい美容法が自分にいいとは限りません。
また、季節や体調によっても、反応が違ってくることもあるので、いつも自分の目と手で肌の状態を確認する習慣をつけることが大切です。
シャワーではなく湯船に浸かりましょう
この美容法は「湯船に浸かる」ということが前提になっています。いくら疲れていても、いや、疲れているときこそ、シャワーだけではなく、湯船に浸かることが大切。体が温まるのはもちろん、水圧によるマッサージ効果も得られ、疲労回復に役立ちます。
鳴海 美紀 Miki Narumi
国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修
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