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ふくらはぎのむくみとだるさを解消する“静脈ケア”~美髪のための養生のすすめ②
ふくらはぎがだるくてなかなか眠れなかったり、夜間に何度も目が覚めてしまって疲れが抜けないという人が多くなります。
そのほとんどは日常生活のちょっとしたコツで、劇的に改善することができます。
原因と対策方法を知って、スッキリとしたふくらはぎを取り戻しましょう。
むくみとだるさのメカニズム
むくみとは「血管から滲み出た水分が、皮膚の下に溜まっている状態」のこと。
動脈の血液には、たくさんの酸素や栄養が含まれていて、体中の細胞に送り届けています。
そして、細胞で発生した二酸化炭素や老廃物は、血管からしみ出した水分とともに、静脈やリンパ管から回収されます。
ところが、静脈やリンパ管の流れが悪くなると、水分がきちんと回収されず、いつまでも細胞と細胞の間に停滞した状態になってしまいます。
これがむくみの正体。
だるさや疲れを感じるのは、老廃物がいつまでも回収されないためというわけです。
よく「むくみ解消にはリンパマッサージ」と言われますが、実は水分の約90%は静脈から回収されていて、残りの10%がリンパ管から回収されています。
ふくらはぎのむくみとだるさを解消するには、まずは静脈ケアから始めるのが効率的です。
むくみとだるさを予防解消する3つの方法
その1:貧乏ゆすりで筋肉を動かす
動脈の血液は、心臓のポンプ機能によって押し流されています。
静脈の血液のポンプ役は、心臓ではなく、主にふくらはぎの筋肉です。
立ちっぱなし、座りっぱなしで脚がむくむのは、ふくらなぎの筋肉が使われず、筋肉のポンプ機能が働かないため。
夏には短距離でもついタクシーに乗ってしまったり、階段を使わなくなったりしがち。
すると脚の筋肉が使われず、むくみやすくなってしまうのです。
そんな時の対策は「貧乏ゆすり」。
座ったまま、かかとを軽く上げて、膝が細かく振動するように、かかとを上げ下げします。
片足30秒の貧乏揺すりで、しっかりとふくらはぎが刺激されます。
外での貧乏ゆすりは気が引ける、という人は、つま先を床に着けた状態でのかかとの上げ下ろしと、かかとを着けた状態でのつま先の上げ下ろしを各10回行いましょう。
かかとを上げるときには、足首がしっかり伸びきるように。
つま先を上げるときも、できるだけ高く上げて。ふくらはぎや脚のスネの筋肉がしっかり動いているのを意識しながら行うのがポイントです。
その2:靴下と足指じゃんけんで冷え対策
夏は素足になることが多い季節。
外を歩いているときには大丈夫でも、オフィスやカフェなどで、クーラーの冷気に当たると、体は一気に冷え、筋肉も固くなってしまい、血流が悪くなってしまいます。
特に足首は脂肪が薄いため、血液が冷えやすいポイントのひとつ。
家では裸足ではなく、靴下を履きましょう。
おすすめはシルクや麻などの天然素材のもの。
また、指先をしっかり使える五本指ソックスもおすすめです。
オフィスにもしっかりと足首がかくれる靴下を常備しましょう。
外履きの靴は脱いで、ゆったりとしたスリッパに履き替えるのもおすすめです。
また、足先の冷えを感じるときは、足の指でグーチョキパーを5回やってみましょう。
足の指からふくらはぎまでの、たくさんの筋肉を動かすことができます。パーの時には、足の5本の指が大きく開くように意識しましょう。
指と指がくっついている人は、手を使って足の指を一本一本動かしたり、指同士を広げるようにして、足指をほぐしてあげてください。
1週間もすれば、上手に足指じゃんけんができるようになります。
その3:寝っ転がって、重力から解放される
疲れて帰ってきて、何をするのも面倒くさい。
そんな時には、ふくらはぎを心臓より高くあげた状態で、20〜30分、寝っ転がりましょう。
それだけで、ふくらはぎに溜まっていた水分が、心臓に戻りやすくなり、尿として排出されます。
夜にトイレに起きてしまう人は、寝る前に尿がでるように、就寝の1〜2時間前に時間を調整してください。
まとめ
ちょっとしたことで、ふくらはぎのむくみやだるさは解消することができます。
しっかり眠って、疲れを残さないためにも、ぜひお試しください。
ただし、むくみがどんどんひどくなっていったり、かゆみや痛み、しびれがを感じる場合は、腎臓や心臓、血管の病気が隠れていることも。
体質だからと放置せず、早めに病院で診察を受けるようにしてください。
国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家
鳴海美紀(なるみみき)さん |
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修 |
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