ミントの恩恵にあずかって、頭からすっきりクールダウン

近年は、もう亜熱帯に近づいているのでは？と思えてしまうほど、高気温・高湿度になってきている日本の夏。ごく短時間でもうだるような暑さの外気の中で過ごすと、帰宅してからもずっとのぼせ感が続いてしまうことも。「すぐにシャワーを浴びてさっぱりクールダウンしたい！」そんなニーズにぴったりなのは、清涼感のあるミントのエキスや精油が配合されたアイテム。

というわけで、今回はスーッと爽快！気分もしゃきっと整うミントの魅力に迫ります。

実はたくさんの種類があるミント

「ミント」とは、シソ科ハッカ属の植物の総称。変種が増えやすく、現在は約30〜40種類のミントが存在するといわれています。

代表的なのは歯磨き粉やガムのフレーバーとしても有名なペパーミントとスペアミント。そのほか、ガーデニングやハーブの栽培がお好きな方であれば、フルーティな香りが特徴のアップルミントやパイナップルミント、オレンジミントなどの苗を一度は育てたことがあるかもしれません。

ミントは繁殖力が強く、植えておくだけで害虫を遠ざけ、摘んで料理やハーブティーに使っても良し*、葉から抽出される精油も汎用性が高く常備しておくとなにかと便利な１本です 。

*ペニーロイヤルミント、ハーツペニーロイヤルミントのように、毒性があるため飲用や食用が不可なものもあります。

スーッと感の素は主成分のメントール

数多あるミントの種類の中でも、クール感を楽しむのに一番ふさわしいのはどれかといえば、やはりペパーミント。ペパーミントは、香りの強いウォーターミントと甘みのある爽やかな香りが特徴のスペアミントが自然交配して発生した種類です。ペパーミントのエキス（成分名：セイヨウハッカ葉エキス）は、冷却作用のある成分であるメントールを豊富に含み、ひんやり感＋香りによって爽やかさや清々しさを与える天然成分として化粧品、食品、オーラルケア用品などに使われています。メントールは、湿布や塗り薬の有効成分としても知られていますが、冷却のほかに痛みや痒みの鎮静、防腐などの働きを期待できます。さらに近年では、ペパーミントのエキスには抗酸化やヘアコンディショニングの作用があることもわかっています。

ペパーミントの精油は、防虫、消臭、抗菌といった暮らしに役立つ作用、そしてリフレッシュや集中力アップといったメンタルへの作用を期待できます。柑橘、花、ハーブ、樹木、さまざまな香りの精油と相性が良く、ブレンドする時にペパーミントを一滴プラスすると颯爽とした印象の香りに仕上げやすくなります。

ミントとハッカは同じもの？違うもの？

ペパーミントにはコショウハッカという別名もありますが、正式な和名はセイヨウハッカです。西洋のハッカと名づけられたのは、日本では在来種のミントである、和ハッカ（和種薄荷）が生活に浸透していたためでしょう。

同じシソ科ハッカ属の仲間ですが、ペパーミントと和ハッカはイコールではなく、学名も異なります。メントールをはじめ、含まれる成分の比率も違います。

日本では、ハッカは昔から生薬の位置づけで、生活用品として売られてきたハッカ油は、基本的に和ハッカを原料とした精油です。ただ、ハッカ油は冷却時に生じた結晶を除去するといプロセスをはさむため、アロマセラピーで使われる無加工の精油とは若干の違いがあります。結晶が採れるほどなので、ハッカ油はメントールの含有量が高いのが特徴です。

ミントは髪や頭皮のケアとも相性抜群♪

夏が近づくと、入浴剤やボディケアなどミントのエキスや精油が配合された冷感コスメがたくさん発売されます。全身まるごとミント尽くしも一興ではありますが、１つ取り入れるなら、セルフケア指数が高いのはヘアケアといえそう。なぜなら、“頭寒足熱”は健やかさを保つ古くからの養生訓の１つです。「足元は冷えないよう温め、頭に溜まる熱は冷ましたほうが良い」といわれるとおり、髪で覆われて頭にこもりがちな熱のクールダウンには、ミント配合のヘアケアがうってつけ。精油はもちろん、髪のコンディショニング作用を期待できるペパーミントのエキスも配合されていればなお良しです。地肌をすっきり爽やかに整え、なめらかな美髪に導いて快適に。ヘアケアを味方に、少しでも爽快に夏を乗り越えたいですね。

＜参照＞
「 化粧品成分オンライン 」

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ミントシャワーですっきり夏のバスタイム！