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エイジング毛(もう)ってどんな症状を指すの?
最近、耳にするようになった「エイジング毛」という言葉。ですが、どういった髪の症状なのか、よくわからないという声も耳にします。
そこで、毛髪診断士である大谷猶子さんにお話をうかがいました。
- エイジング毛のサインとは?
大谷さん 「まずサインとして感じられるのは、髪のうねりやトップのボリュームダウン、パサつく、毛髪の重さがなくなってくる(=軽くなる)、髪の表面がボコボコ・ザラザラしてくるです。
たいていの場合、髪の表面というよりは、髪の内側から始まります。
なかでも、髪のうねりは、耳の後ろあたりや襟足などからうねりが見えられることが多いのが特長です。ヘアスタイルがなんだかボワッとふくらんでキマまらなくなる…などと感じ始めたら、エイジング毛のサインと考えていいでしょう」
- だいたいどのくらいの年齢からサインは出てくるものなのでしょうか?
大谷さん 「人による個人差が大きいのですが、多くの場合、30代半ばくらいから後半にかけて始まるようです。
急に増えるというわけではなので、最初は気づきにくいかもしれません。でも、ちょっとずつ増えてくるので、40代になってから認識される方もいるかもしれませんね。
ただ、白髪が出始めている場合は、白髪はうねっていることが大半なので、気づきやすいと言えます。もし髪が濡れているときはまっすぐなのに、乾かすとうねるという場合はエイジング毛だと考えてよいでしょう」とのこと。
- もともとクセ毛の場合、エイジング毛との違いは?
大谷さん 「髪がうねるという点では同じなのですが、できる要因がまったく異なります。
クセ毛の場合は、毛穴の下のフォルムが歪なため、髪がゆがんで出てくるため、うねってしまいます。
一方のエイジング毛の場合は、毛髪の中身自体がゆがんで髪がうねっているのです。」
- エイジング毛になるのは老化だけが原因?
大谷さん 「エイジング毛というと、老化ということは想像がつくかと思います。
ただ一概に老化といってさまざまな要因が考えられます。
エイジング毛は、簡単にいってしまうと、毛髪の中がスカスカになっている状態なので、いわば骨粗鬆症になっているようなものです。
大きくは年齢的なものやホルモンの影響などがありますが、パーマをどのくらいかけてきたか、紫外線をどのくらい浴びてきたかなどでも、出かたは変わってきます。」
次回は、どうしたらエイジング毛が出るのを少しでも防げるのかをご紹介していきます。
→ 「エイジング毛」ってなに?vol.2【髪と頭皮の基本の”き”】へ
お話を伺ったのは… |
ヘアスタイリスト・毛髪診断士 大谷 猶子(おおたに なおこ)さん |
完全予約制のヘアサロン「Hair Orutane」代表。都内美容院に勤務後、NYのヘアサロンに勤務。帰国後は、雑誌、広告などで活躍。管理理容師免許、欧米コスメトロジーライセンス、アーユルヴェーダディプロマを持つ。日本毛髪科学協会会員でもある。 |
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