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梅雨の到来とともに一気に湿度が高まり、9月頃までほぼずっと高温多湿が続く日本の夏。
湿度の上昇は、髪のうねりに悩まれる方の大敵ともいえますが、そうではない方にとっても頭皮は汗が溜まりやすく、不快感やにおいが気になるシーズン。
体の恒常性を保つ重要な機能のひとつ、体温調節のためには汗をかくことが必要不可欠です。しかし、スポーツでかく汗の爽快感とは違い、蒸し暑さによってじわじわとにじむ汗はあまり気持ちの良いものではないですよね。汗と上手につきあっていくには、まず汗について知ることから。
今回は、汗の働き、頭皮との関係性、その対策についてのお話です。
頭皮は発汗量が多め、発汗は主にエクリン腺から
体に分布している汗腺は、エクリン腺とアポクリン腺の2種類に分かれます。
エクリン腺は全身に存在する汗腺で、体温調節のための発汗や、辛いものを食べた時の反射的に起こる発汗もこのエクリン腺からです。一方、アポクリン腺は脇の下や乳首、股間などに集中的に存在しており、とくに活発に働くのはストレスや緊張など精神的な刺激を受けた時です。
頭皮に存在する汗腺は主にエクリン腺で、汗の量は年齢とともに減っていく傾向にあるといわれていますが、頭部に関してはとくに熱から守る必要性が高い部位なので年齢を重ねても汗の量はあまり減らないといわれています。
汗は放置するほどニオイとトラブルの発生原因に
制汗剤のCMなどを見てもわかるように、脇に汗をかくとニオイが気になる方がほとんどなのは、脇にあるアポクリン腺の汗は、タンパク質・脂質・糖質・アンモニア・鉄分などを含み、発汗後はほぼニオイがしないものの皮膚の常在菌によって分解されると強いニオイが生じるためです。
一方、頭皮にも存在するエクリン腺からの汗はほとんどが水で発汗後はまったくニオイがありません。とはいえ、汗をそのまま放置して時間が経つと雑菌が増えて分解されることでニオイが生じやすくなります。
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